鏑木清方の口絵版画

明治の少女の愛らしいエプロン姿は、日本画家、鏑木清方の口絵版画です。
ウェンズディには、V字に衝立にしたミラーがありますが、
その裏面に飾ってあるので、近くまで来ないと、
目立たない場所です・・・。
以前に、お客様に、「浮世絵版画はありますか?」と尋ねられて、「はい」と答えてから、
やはり、とんでもない場所から出しました・・・。
古伊万里を展示している、幅180ぐらいの大きな家具の前に踏み台を置き、
天井近くの商品を除け、壁との隙間に手を入れて、
幅90ぐらいの額をひっぱり出したのです。
赤い色が印象的なその版画は、鹿鳴館のような、博覧会場のようなところに、
ドレスで着飾った女性や軍人さんたちが集う様子の明治22年の錦絵版画でした。
価格も相場より安くしましたから、お客様は、「これがホントの掘り出し物!」と、
喜んでくださいました。
隠していたのではなく、もともとその壁にきちんとディスプレイしていたのですが、
外さないで、そのまま前に、家具を置いたのです。
ディスプレイではなく、保管状態になってしまっていました・・・。
この少女の口絵版画は、鏑木清方が描いた女性のなかでも珍しいもののようです。
ですから、いつかまた、「こんなところにあった!」と感嘆なさる方に出会えるのを、
楽しみにしています・・・。
スポンサーサイト